決算法人研修会の講師を務めました

先週、保土ヶ谷税務署にて保土ヶ谷法人会主催の、決算法人研修会の講師を務めさせていただきました。
この講師の依頼は、私が独立してすぐに頂いたお話でした。
今まで講師の経験が少ないので受けることに不安がありましたが、これも何かのご縁と考えお受けすることにしました。
内容については、「決算の処理の仕方及び法人税を中心に」という内容で70分の講義時間でお願いします、
とのことでした。
しかも注意点として、研修時間が短かったり、オーバーすることのないようにと、
かなりのプレッシャーです。

 

まずは、当日使うテキストを読んでみようと目次をチラリ、
テキストの内容が64ページもあることにビックリ!!!
結構ボリュームがあるじゃないですか(T_T)/~~~
制限時間が70分ですよ!
読んでいくと難易度も高く、税理士試験でしかお目にかからないような項目も・・・
テキストを一通り読みましたが、とても70分ですべては見られない内容です。
そこで、どの事業者にも当てはまりそうな論点に絞って説明しようと決めました。
テキストの他に書籍を2冊買ってきて、テキストの内容をできるだけ簡単に説明できるように猛勉強です。
もしかしたら税理士試験以来の猛勉強!?
テキストには付箋を貼りまくりの、メモ書き多数と、本番前なのにテキストがすでに使い込まれた状態に(;´Д`)

 

当日、参加された法人数は20社ほどでした。
暑い日にもかかわらず、これだけ大勢の参加者への感謝と責任の重さを実感しました。
講義は70分ぴったりで終了しましたが、話したいことがすべて話せず削った部分もありました。
今後、講師のお話がいただけたら改善点となる箇所です。
また、講義後には参加者からのご質問を受けたりと自分にとっても大変勉強になる70分間でした。

 

講義の内容を少しだけ書かせていただきます。
このブログをご覧になられた方で、事業を営まれている方がいれば是非参考にしてください。
講義の内容で一番時間をかけた項目が収益という項目でした。
収益と聞くとなじみがないかもしれませんが、売上と置き換えていただいて結構です。
決算を迎え、期末の売上で締日を設定している事業者の方は要注意です。
締日とは何かというと、3月決算であれば3月31日までの売上を計上しなければなりませんが、事業者によっては3月20日締めというように締日を定めている場合があります。
これ自体に問題はありませんが、この締日を設定している場合21日から31日までの11日分の売上が漏れてしまう場合があります。
掛(お金は後で決済する取引)で売上を計上している場合、決済されているかどうかは関係ありません。
万が一、税務調査があった場合には必ずその部分の売上が漏れなく計上されているかのチェックがなされます。
締日後の売上が漏れている場合には、その分の法人税(所得税)、過少申告加算税、延滞税とペナルティが課されますので決算で特に注意するポイントになります。
決算を迎え締日を設定している事業者の方は、3月分の売上請求書等で売上に漏れがないか確認することをお勧めいたします。

 

今回講師のお仕事をさせていただき、参加者に対しもっとわかりやすい説明をすればよかった、あの部分を具体例を使って説明をすればよかったと、課題が残る仕事でした。
普段から感じることですが、会計や税法は簡単に説明できない部分があり、伝えることに苦労します。
しかし、講義に参加していただき、学ぼうとする方たちの気持ちに応えられるように、日々研鑽が必要だと感じる1日でした。