社会保険の加入手続き
社会保険に加入すべき事業者とは
法人成(ほうじんなり)等をして会社を設立すると様々な手続きを行わなくてはなりません。
(法人成とは、自営業を営んでいた人が法人を設立して、それ以後会社として事業を行うことをいいます。)
今回は、その手続きの一つとして社会保険の加入についてお話したいと思います。
社会保険とは、健康保険、厚生年金、介護保険の総称をいいます。
自営業の場合は一定の要件(個人事業主は従業員が5名以上の場合強制適用になります。)を満たさない限り社会保険への加入は強制ではありませんが、法人になりますと社会保険への加入が強制適用になります。
法人を設立して役員や従業員にお給料を出している場合、社会保険の加入手続きを行っていないと年金事務所からお尋ねの書類が届きます。
書類が届きましたら必ず開封し書類の内容を確認するとともに適切に処理をしてください。
処理の仕方がわからない場合には、管轄する年金事務所へ連絡をしましょう。
うちの会社には届かないだろうとお思いの経営者の方、年金事務所は法務局の登記簿を確認しているので必ずお尋ねが来ると思ってください。
保土ヶ谷区に事業所を設けている場合には、東戸塚にある横浜西年金事務所で手続きを行うことになります。
加入手続きに必要な書類及び添付書類を書いていきます。
必要書類
- 新規適用届
- 被保険者資格取得届
- 被扶養者(異動)届 第3号被保険者関係届
※ご家族を被扶養者にする場合に提出する書類で、年収130万円未満までの制限あり - 保険料口座振替納付(変更)申出書
添付書類
- 登記簿謄本
- 本店所在地(会社の場所)の地図
※インターネットからプリントアウトしたもので大丈夫です - 法人番号公表サイトの画面コピー
となります。
なお、添付書類は管轄する年金事務所により異なる場合がありますので、手続きをされる際は管轄する年金事務所にお問い合わせください。
加入のメリット、未加入のデメリット
社会保険は会社と従業員で折半して支払うものですが、会社の負担は大きいため未加入の事業所もあります。
また、従業員の側からも手取り額が減るから社会保険の加入に消極的な従業員の方もおられます。
メリット
社会保険へ加入すると従業員が将来受取れる年金の額が増える、障害を負ってしまったときの保障が手厚い、良い人材が集まりやすくなる、事業所の社会的信用が高かくなるといったことがあります。
デメリット
社会保険に加入しないとハローワークに求人が出せない、良い人材が集まらない、建設業であれば現場に入れない等多数のデメリットがあります。
将来の年金問題、厚生年金の適用範囲の拡大の検討等で、今後も社会保険への関心は高まると考えられます。
また、従業員の福利厚生への観点、会社の社会的信用等からも会社を設立した場合には速やかに社会保険への加入手続きをお勧めします。